今回はバンカーショットについて説明します。
まず、基本はグリップです。バンカーショットはサンドウェッジのフェースを開きます。でも、アベレージゴルファーは普段と同じ握りで手首をこねて、見かけ上だけフェースを開いている人が多い。それでは開いたことにはなりません。ダウンの時にはフェースが元に戻ってしまうからザックリになりやすい。フェースを開いたら、グリップを握り直す。それが本当に「開く」です。
フェースをしっかり開いたら、あとは緩まずに振り抜くだけです。ボールを上げようとすると体が起き上がってしまいますが、それはダメです。下半身を固定して、インパクトからフォローまで前傾を保ったまま振り抜けば、必ずバンカーから脱出できます。
プロはバンカーから1パット圏内に寄せたいですが、アベレージゴルファーの皆さんは「グリーンに乗ればいい」くらいの気持ちの方が、良い結果になると思います。
そもそも、アマチュアゴルファーはバンカーショットが苦手な人が多いですよね。それはなぜか。砂に慣れていないので、砂を警戒しすぎているからだと思います。
私がジュニア時代によくしていた練習法を紹介します。バンカーに線を引いて、その線上を連続してバンスでたたきます。「パン!」という音が出るようにします。この時、クラブ跡が丸くなることが理想。丸くなるということはバンスを使えている証拠なのです。逆に、深くえぐれすぎて細長いクラブ跡はバンスをうまく使えていないということです。
ボールを打つ必要はありません。バンカーが苦手な人はクラブ跡が丸くなるようにして砂をたくさんたたいてください。バンカーショットは「習うより慣れろ」です。
◆江沢 亜弥(えざわ・あや)1994年4月21日、埼玉・日高市生まれ。21歳。大東建託所属。3歳でゴルフを始め、8歳から大宮英二プロ(47)の指導で本格的に取り組む。埼玉栄高2年時に1学年先輩の渡辺彩香(21)らとともに全国高校選手権で団体優勝。13年に卒業し、同年8月のプロテストに一発合格。昨年、ツアー優先出場権を争う最終予選会で21位になり、今季のほぼすべての試合の出場権を獲得。趣味はショッピングとネイルアート。家族は父・利光さん(47)、母・佳子さん(48)、妹・亜季さん(17)。161センチ、53キロ。