53歳の稲村雅樹が一度も首位譲らない完全V!「体力が続く限り出たい」…報知アマゴルフ選手権


2位に7打差の独走Vを飾った稲村

2位に7打差の独走Vを飾った稲村

◇全日本クラブチャンピオンズ第64回報知アマゴルフ選手権(主催・報知新聞社、後援・日本ゴルフ協会、読売新聞社、協賛・住友ゴム工業株式会社(ダンロップ)、ZAMST(日本シグマックス株式会社)、タイ国政府観光庁、朝日ゴルフ株式会社)

 最終日が3日、千葉・市原市の浜野GC(6853ヤード、パー72)で行われた。首位から出た稲村雅樹(53)=高萩CC=が2バーディー、1ボギーの71で回り、通算11アンダーで2位のアンソン・キャベロ(20)=ハワイアマ優秀選手=に7打差をつける大差で優勝した。ともに前回大会2位の上村侑輝(22)とザッカリー・サガヤガ(24)の2人が2アンダーで3位。女性で唯一参加の石口菜都実(28)=奈良ロイヤルGC=は、8オーバーの24位で終えた。

 両手を高々と突き上げて、歓喜を表した。最終18番で5センチのウィニングパットを沈めた稲村。仲間から祝福の水を頭から浴びせられ「こうして待っていてくれるのは、ありがたい。うれしいね」と、勝利の喜びをかみしめた。

 66をマークした初日から、一度も首位の座を譲らない完全V。「アプローチを含めて全体的にショットが良かった。3日間でフェアウェーを外したのは6回ぐらい」と勝因を自己分析した。

 30歳の頃、友人の勧めでゴルフを始めた。右打ちだが実は元来、左利き。「最初にもらったクラブが右利き用だったから」と、利き手と逆の打ち方でゴルフ人生をスタートさせた。「冬場はバランス感覚を磨くために左打ちでラウンドする」。始めた年齢は遅かったが、持ち前の器用さと猛練習で、東北ミッドアマを5度制するほど腕を磨いてきた。

 中部銀次郎、倉本昌弘、阪田哲男…。歴代優勝者の名前が刻まれた銀皿を掲げて「重たいね」と53歳は目尻を下げた。「体力が続く限り、出られる限りはずっと出たい」。大舞台での実績をまだまだ積み上げていくつもりだ。

 〇…前回大会2位の上村が、この日のベストスコアに並ぶ68をマーク。11位から3位に食い込み、2年連続ベスト5と健闘した。立大4年の若武者は77、69、68と尻上がりにスコアが良くなった3日間を「欲を出さないように気持ちを切り替えて内容が良くなった」と、満足そうに振り返った。来年大会は7月8~10日、奈良・KOMAカントリークラブで開催予定。「次こそは優勝したい」と“三度目の正直”を誓っていた。

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