横峯さくら、めまいに苦しむも4差10位で最終日へ 6戦連続予選突破を支えるハイカットシューズ


横峯さくら

横峯さくら

◆国内女子プロゴルフツアー 樋口久子・三菱電機レディス 第2日(1日、埼玉・武蔵丘GC=6690ヤード、パー72)

 第2ラウンドが行われ、09年国内賞金女王でツアー23勝の横峯さくら(エプソン)は7位で出て4バーディー、1ボギーの69で回り、通算7アンダーに伸ばした。首位と4打差の10位で最終日に臨む。

 出だし1番で1・5メートルに寄せてバーディー発進。後半の16番パー5は残り122ヤードの第3打を2・5メートルにつけ、18番は6メートルをねじ込むバーディーで締めた。「ショットの状態は昨日の方が良かった。グリーンを外した時に、後半はパーを拾えて流れを切らさずに最後のバーディーにつながってくれた」と振り返った。

 持病の「めまい」と戦いながらも、集中力を切らさずに好スコアをたたき出した。「数10センチのパットでもフェースを合わせると『あれ?』みたいな感じでめまいがする。収まった時に打つとか、遅延になるのでそのまま打ったりしています」と苦悩ぶりを明かした。

 2015年に参戦した米ツアー時代から苦しんできた症状。耳鼻科など複数の病院で検査を受けたものの、良性のめまいと診断されきた。漢方の薬はドーピングに引っかかるため使えず。空を見上げたり、ストレッチで収まる時もあり「めまいがある中でもアジャストできた。逃げずに向き合ってできた」とかみしめた。

 プロ22年目の今季は予選落ち18回と苦戦したが、この日で直近6戦連続の予選突破を決めた。国内外での豊富な経験、飛距離より方向性を重視したドライバーやボールの変更、夫でキャディーの森川陽太郎さんのサポート。好調の要因はいくつかあるが、ハイカットのシューズに初挑戦していることも好プレーを支えている。

 予選落ちが続いていた9月。愛用する「エコー」の新作シューズが気になり、夫とも相談して試しに初めて履いてみた。バスケットボールシューズのように、くるぶしまで隠れるタイプで「すごく良かった。足の安定がいい。守られてる感じで踏ん張りが効く。私は足首�\x8Cゆるいのか、ホールドさせてる感じがしてすごくいい」と絶賛。足元の安定感がショット精度を上げ、今大会初日のパーオン率100%とさえわたった。

 12月で40歳を迎える横峯は、若手選手やアマチュアにまじって参加した主催者推薦選考会を突破し、今大会に出場。歴代ブランク3位(88年のツアー制施行後、招待選手除く)の10年344日ぶり、21年の第1子出産後は初となるメモリアルVがかかる中、「できれば優勝したい」と明確に目標を掲げている。

 トップと4打差で迎える最終日へ「4打差だったら、最後まで何があるか分からないのがゴルフなので、最後まで諦めずにプレーしたい」。百戦錬磨のベテランが、逆転で24勝目をつかみとる。(星野 浩司)

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