【古賀敬之のゴルフあれこれ】  ゴルフにまつわる〝面白話〟第9弾 ゴルフ用語には〝鳥〟に関する言葉が多い


 ゴルフ用語には〝鳥〟が付く言葉が少なくない。パーより1つ少ないのを「バーディー(鳥)」というのから始まって、2打少ないのが「イーグル(鷲)」。そして、パー5のホールを2打、つまり3打少ない打数で決めると「アルバトロス(アホウドリ)」だ。さらに、パー5を1発で決める「コンドル(ハゲタカ)」というのもある。

 何故、鳥が多いのか? 詳しいことは分からないが、一説では、ある大会で選手がスーパーショットを連発し、そのホールをパーの数より1打少なく収めたところ、見ていた人たちに「まるで鳥のようだった!」と喝采を浴びたことから「バーディー」となったというのがある。つまり、ボールが飛んでゆく様子がまるで「鳥(バード)」のようだったために1ストローク少なくホールアウト出来たという訳。そして、この「バーディー」を基準にして、その打数が減るごとに、逆に〝鳥〟のサイズが鷲、アホウドリ、ハゲタカへと大きくなっていったという。

 ちなみに、英国では「アルバトロス」というが、米国ではダブルイーグル。イーグルは米国の国鳥だけに拘(こだわ)りがあるのかもしれない。

 意外な〝鳥〟に「ブービー」というのがある。これはスペイン語の「Bobo(ボボ)」から来たもので「のろま」や「間抜け」などを意味する言葉で、英国には「Booby(ブービー)」として伝わったといわれる。実はこの「Bobo」というのは、「カツオドリ」のこと。この種の鳥は、警戒心に乏しく、動きも鈍いためにすぐに捕まえることが出来る。そんなところから「のろま」や「間抜け」につながったというのだが、これも正に〝鳥〟からきていた用語だった。日本の場合、「トリ」は「トリプルボギー」の略で、あまり有り難くない。

 余談だが、ボウリングの世界でも、3フレーム連続でストライクを取ることを「ターキー(七面鳥)」という。ボールがピンをなぎ倒す様子が七面鳥の暴れぶりに似ているのではなく、ボウリング草創期にあるボウリング場のオーナーが集客のため「3連続ストライクした人に七面鳥をプレゼント!」とやったところ、口コミで広まり、いつの間にか3連続がターキーに定着した。2連続は文字通り「ダブル」。4連続、5連続は「フォース」「フィフス」と続く。

 

 ◇古賀 敬之(こが・たかゆき)
1975年、報知新聞社入社。運動部、野球部、出版部などに所属。運動部ではゴルフとウィンタースポーツを中心に取材。マスターズをはじめ男女、シニアの8大メジャーを取材。冬は、日本がノルディック複合の金メダルを獲得したリレハンメル五輪を取材した。出版部では「報知高校野球」「報知グラフ」編集長などを歴任。北海道生まれ、中央大卒。

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