◆男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 第151回全英オープン 第2日(21日、英国・ロイヤルリバプールGC=7383ヤード、パー71)
【ホイレーク(英国)21日=高木 恵】第2ラウンドが行われ、19位で出た松山英樹(31)=LEXUS=は1バーディー、2ボギーの72で回り、通算イーブンパー。首位と10打差の25位でメジャー大会38度目の週末を迎える。109位からスタートした星野陸也(27)=興和=は69と伸ばし、2オーバー39位に浮上。日本勢は9人中2人が決勝ラウンドに進んだ。65をマークしたブライアン・ハーマン(米国)が10アンダーで首位に立った。
18番(パー5)のボギーに、松山の強さがあった。第2打をグリーン左のボールが見えないほど深いラフに打ち込んだ。第3打で出ず、第4打はバンカーにもつかまったが、最後は2メートル半を沈めてボギーを死守した。「そんなに悪いプレーではなかったと思う。明日から伸ばしていけるように頑張りたい」。タフな一日を耐え抜き、巻き返しを見据えた。
初日よりも風が強まり、気温も下がったリンクスコースで、随所に小技が光った。5番パー5はグリーン手前から1メートル半に寄せてバーディー。その後は1パットのパーを重ねていった。16番だった。グリーン手前からの第3打は、両足はバンカーでボールはフェアウェーという難しい状況だったが、クラブを短く握って低く転がし、ピン70センチにからめる美技を披露。大歓声に笑顔で応じた。
12番の右ラフからの第2打以降は左腕を気にする場面が目立ったが、集中力を研ぎ澄ませ、懸命にクラブを振り続けた。「スコアを伸ばしたかったけど、なかなかショットが言うこと聞かなかった。パットも昨日ほど良かったわけではないので苦しんだが、悪くない位置」と前半の2日を総括した。
トップが2位に5打差をつけて独走する展開にも、メジャーを知り尽くす男は冷静だ。「2位とはまだ5打くらいしか離れていない。明日もスコアを伸ばせればチャンスのある位置にはいられると思うので、そうなるように頑張りたい」。前だけを見て、リンクスに立ち向かう。