松山を始め小田、岩田と3人の日本人が全員決勝ラウンドに進んだ全米プロですが、試合のほかにも面白いことがありました。米ツアーでは我々の取材証で選手用のロッカールームに入れるのです。そこには、日本ツアーとは違うメジャーならではのサポートがありました。
まずは靴磨きのおじさん。常に3人ほど待機していて、シューズの外と中をピカピカにしてくれます。もちろん無料。「ほとんどの選手が頼んでくるよ。雨の日は大変だけど、けっこうチップをくれるからね」とニヤリ。岩田がメジャー最少スコアタイの63を出した翌日に話を聞いたので「IWATAはすごいな。彼の靴も磨いたよ」と喜んでいました。
食事も充実していて、なんとビールも無料。できたてのポップコーンが山盛りになっているのもアメリカらしいですね。ソファにはラウンド前後の選手がくつろいでいて、リッキー・ファウラーが入ってきたと思えば、フィル・ミケルソンがしゃべっている姿も。外のベンチではミゲルアンヘル・ヒメネスが葉巻を吸ってました。カッコイイ!
全米プロは2009年以来6年ぶりの取材でしたが、賞金総額や大会の規模がどんどんグレードアップしていました。仕事はハードでしたけど、素晴らしいミシガン湖の景色や親切なスタッフのおかげで癒やされた1週間でした。来年こそ、松山をはじめ日本選手の優勝争いを期待してます。
◇岩崎 敦(いわさき・あつし)
千葉県生まれ。早大卒業後、94年に報知新聞社入社。内勤のレイアウト担当、サッカー担当などを経てゴルフ担当は2000~02年、07~10年、15年~の3回。マスターズなど米ツアーは20試合以上取材しているが、一度もタイガー・ウッズの優勝を見たことがない。