米女子ツアーの「JTBCファウンダースカップ」(米アリゾナ・フェニックス)で宮里美香が手痛いルールミスに泣いた。よくあるグリーン周りの処置ミスだった。ラウンドでちょくちょくあるケース。役立つので、美香プロには気の毒だが、取り上げた。
第3ラウンドの13番ホール。美香の球はグリーンそばのスプリンクラーヘッドに“カップイン”した。美香は規定によりボールを拾い上げ、スプリンクラーとカップを結ぶ後方線上、約30センチにドロップしたまでは良かったが、傾斜だったためボールがさらに右後方に1メートルほど転がって止まると、ボールを拾いもう一度、ドロップをやり直した。
同組のマーカー役の選手が「ノー!」と制止したが、遅かった。ドロップしたボールは1メートルほど転がって止まったのだからその時点でインプレーとなる。インプレーの球を動かしたので2打罰となった。ドロップの処置としてはボールが2メートル以上転がったときは2度目のドロップを行うのだが、ボールは1メートル転がっただけ。2メートル以内の今回の場合、球が止まったところからプレーを再開するべきだったのだ。
美香の「完全な思い違いのミス」。よくあるケースだ。カート道の救済のケースでは落下点を外れワンクラブレングス以上転がると再ドロップしなければならない。グリーン周りのスプリンクラーは、「パッティンググリーンに近接する動かせない障害物」に準じたローカルルールとしての救済措置となる。間違えやすい。
大会は韓国の19歳、キム・ヒョージュが優勝、宮里藍が66の好スコアで17位と今季最高位。ようやくショットの感覚が戻り、パットも良くなって巻き返しの気配だ。“ポカの美香ちゃん”はそれでも37位だったからこれも上昇気配。野村敏京は24位、上原彩子45位。がんばれ、やまとなでしこ!