【ゴルフ】驚異の100% 大阪が生んだ精密機械は「ポスト山下美夢有」


1番ティーショットを放つ徳永(カメラ・今西 淳)

1番ティーショットを放つ徳永(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ヤマハレディース 第2日(4日、静岡・葛城GC山名C=6475ヤード、パー72)

 1打差2位で出た大阪出身のルーキー・徳永歩(19)=センコーグループHD=が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算5アンダーで首位と3打差の7位と食らいついた。今季の新人で一番乗りの優勝を狙う「ポスト山下美夢有(みゆう)」の注目株。プロ4戦目で、日本勢ツアー史上2番目のスピードVを目指す。藤田さいき(39)=JBS=が68で回り、通算8アンダーで単独首位に浮上した。

 春の日差しを浴びながら、ルーキーの徳永が粘った。前半の4、6番で伸ばした。14番で第1打を左に曲げてボギーに泣いたが、最終18番ではバーディー締め。「パターがしっかり入ってくれて、なんとか耐えた」と19歳は、はにかんだ。

 「体感で2~3ヤード多く飛ぶ」と高1から愛用する黄色いボールを、155センチの小さな体で鋭く飛ばす。国内5勝の川崎春花(21)=村田製作所=と同じ土手陸コーチに師事。「せっかちでスイングのリズムが速くなるので『落ち着いて』とよく言われる。1・2・3って感じで」。プロ初陣の開幕戦こそ予選落ちしたが、以降は53位、15位と上昇。「最初は浮足立っていたけど慣れて落ち着いてきた」と手応えを語った。

 憧れは22、23年の日本ツアー年間女王、山下美夢有(23)=花王=。同じ大阪出身で、自身より5センチ低い150センチと小柄ながら米ツアーで活躍する姿にひかれた。「強くて、うまい。淡々とプレーして、ミスも引きずらない。あんな選手になりたい」。ドライバーの平均飛距離は約230ヤードながら、フェアウェーキープ率は23年1位(79・08%)だった山下のごとく、徳永も今大会初日は驚異の100%をマーク。ショット精度の高さが魅力だ。

 プロとして全国を飛び回る。読書家の一面もあり、長距離移動も苦にしない。元世界ランク1位の宮里藍さんや、京セラ創業者・稲盛和夫氏の著書を熟読。学んだ苦境の乗り越え方などはゴルフにも生かす。

 プロ4戦目の初優勝なら、宮里さんらに並ぶ史上2位の日本勢スピード記録。徳永は「チャンスがある位置で常にプレーしたい」。今季のルーキーでは一番乗りとなる初頂点を見据えた。(星野 浩司)

 ◆徳永 歩(とくなが・あゆみ)2006年2月10日、大阪市出身。19歳。5歳の時、父の勧めでゴルフを始める。ECC学園高時代の21年に全国高校ゴルフ選手権春季大会で優勝。卒業後は24年にセンコーグループHD入社。同年最終プロテストは2位で合格。趣味は読書。憧れの選手は山下美夢有、申ジエ。好きな歌手はMrs. GREEN APPLE。血液型A。155センチ、65キロ。

 ◆過去の主なルーキーVとスピード記録 直近では、23年フジサンケイレディスを制した神谷そらが達成。プロ転向後、最速で優勝したのは笹生優花の2試合目。宮里藍、佐伯三貴の4試合目が続き、徳永が今大会優勝なら史上2番目の速さとなる。昨年はアマVを果たし、7月にプロ転向した李暁松(韓国)を含め22人の新人プロがいたが、政田夢乃の2位(NEC軽井沢72)が最高だった。

 ◆今季のルーキー 昨季最終プロテストで26人が合格。開幕のダイキンオーキッドレディスで荒木優奈が7位、入谷響が12位、吉田鈴が15位と健闘。入谷は前週のアクサレディス宮崎で6位に入った。今季は開幕戦を岩井千怜、2戦目を吉田優利と米ツアー参戦組が制し、前週はプロ15年目の工藤遥加が優勝。新人では都玲華、青木香奈子らも注目され、誰が初Vをつかむか。

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